皮膚の構造や役割の学習が修了したら、次はトラブル皮膚について確認しましょう。
皮膚のトラブルは沢山ありますが乾燥・しわ・たるみ・シミ・ニキビなど、年齢によって問題が変わってきます。
シニア世代には特に乾燥、しわ、たるみ、菲薄化が挙げられます。
細胞の絶対数が減るということは、ハリや弾力が減り、皮膚が作られず、薄くなることに繋がります。乾燥すると痒くなり、掻きむしりなどが発生します。
保護機能が下がり細菌やウイルスに感染しやすくなったりします。
また、筋力低下もたるみ、しわなどを引き起しますが、眼瞼下垂などの場合、視界に問題が生じたりします。
ここでは来店型のシニアの皆様を対象に学習していきますが、その際のフロアの段差、光の量、声や音楽の音量、床の障害物の確認、 パンフレットの字の大きさ、ベッドの安定感、トイレのタイプ、お声がけの方法、お出しする飲み物の形状、場合によってはご家族への対応など、 シニア世代を受け入れる準備をしてケアを進めましょう。

皮膚のトラブルについて見ていきましょう。
若い方では、ニキビ・シミが気になるでしょう。
疲れで、目の下のクマやお肌の色も気になるかもしれません。
また、角質の肥厚、毛穴の開き、ザラつきなども発生するかもしれません。
中高年では、①( (2, ２, しわ))・たるみ・くすみ などが考えられます。
しわも、小じわ(表皮)から真皮層、筋層へと少しずつ深くなります。
また、筋肉の張りにも衰えがおきて、フェイスライン等の②( (5, ５, たるみ))が発生します。
目の下のたるみ、ほうれい線、マリオネット線などです。
真皮層のコラーゲンなども減少し、張りの無いお肌に少しずつ変化します。
また、汗や皮脂の分泌減少で③( (3, ３, 皮脂膜))が形成されにくくなり、乾燥も目立ち始めます。
また、ターンオーバーが下がるため、一部皮膚の肥厚が起こることもあり、くすみが発生します。

では高齢者はというと、角質層の④( (10, １０, 菲薄化))で水分保持能力は低下します。
粉を拭いたようになるだけでなく、細菌等に対する⑤( (7, ７, 抵抗力))も低下します。
角質層が薄いので化粧水による保湿も効果が半減します。
上からエッセンスやクリームなどで、しっかり保護することも必要です。
皮膚全体が傷つきやすく、破れやすい状態です。
もちろん真皮層や皮下組織も再生されにくく、コラーゲン等の生成力が減り、張りの無いたるんだ皮膚になります。
⑥( (6, ６, 揉捏法))などの強いテクニックは禁物です。
しわも規則通りに筋肉に直角にできるかというと、90歳100歳では縦横無尽にしわが走り、フェイスラインも判別しにくく首の皮膚とつながったようになります。
超高齢期のケアはベットからの転落予防や⑦( (8, ８, 安楽))な姿勢に気を配りましょう。
ケアについては、ケアセラピストのフェイスケアで、また学習しましょう。

年齢にかかわらず⑧( (9, ９, 太陽光線))に長くあたり紫外線のＢ波やＡ波を肌に受ければ、 どの年齢も⑨( (1, １, 炎症, サンバーン))や、サンタンなど、紫外線のダメージを受けます。
確かに若い方の回復力は高いものの、できるだけＵＶカット剤を使用するなど紫外線をさけましょう。
紫外線によって、高齢者の多くの方の目に⑩( (4, ４, 白内障))が発生することはご存知のとおりです。
写真は紫外線による皮膚の炎症です。 活性酸素の多量発生など、肌も大きなダメージを受けています。

写真はニキビが炎症を起こしている状態です。
赤・黄ニキビはまさに①( (6, ６, 炎症))を起こしています。 炎症があればケアはできません。
ニキビには様々なホルモンが関係し、生理前や妊娠中はプロゲステロンの影響を受けてニキビが発生しやすくなります。
また、中高年の方でストレスが多いと、副腎皮質ホルモンが過剰に分泌され、それにより体内の男性ホルモンも増えてニキビが発生することがあります。

また、どの年齢にもアトピー性皮膚炎をお持ちの方がいます。 こちらも炎症のある状態ですので、基本的にケアは行いません。
ではご高齢者はどうかというと、皮膚が薄く、様々な刺激に弱い皮膚の持ち主といえるでしょう。
シニアのお肌はその移行期にあたります。 いずれも②( (9, ９, パッチ))テストなどを行い慎重にケアを行いましょう。

• 皮膚の老化は、加齢に伴う生理学的な老化と、③( (7, ７, 光老化))によって引き起こされ、その中の80％は( 2 )によるものとされています。
• 太陽光線は波長により、紫外線④( (1, １, 可視光線))、赤外線の3つに大別されます。
• 紫外線は波長の短い方からUVC、⑤( (4, ４, UVB, ＵＶＢ))、UVAがあり⑤によるやけどのことを⑥( (8, ８, サンバーン))といいます。
• ⑦( (2, ２, UVC, ＵＶＣ))は、通常オゾン層で吸収されるため、地上には届いていないとされています。
• シミの最大の原因は⑧( (5, ５, 紫外線))であり、メラニン生成を活性させます。
• しわは、表皮性しわと⑨( (3, ３, 真皮性しわ))に大別することができます。
• しわ、たるみの原因は、⑩( (10, １０, 真皮内の線維の変性))や産生力低下、細胞の再生能力の低下、筋力の低下、紫外線の影響など様々な原因によって発生します。

• 肝斑は、①( (10, １０, 30～40代, ３０～４０代))の女性に多く頬、目や口周囲に境界のはっきりした淡褐色・暗褐色の斑が左右対称に現れます。 内分泌に関係しており、ケアでは改善しにくいものです。
• 老人性色素斑は、４０歳以降に顔や手の甲など②( (1, １, 肌の露出部))に現れやすい特徴があります。
• ソバカスは③( (4, ４, 雀卵斑))ともいわれ、先天性で子供の頃から出現します。
  ケアや生活習慣で薄くすることができます。
• ニキビは④( (3, ３, 尋常性座瘡))と呼ばれる皮膚疾患の一つで、非炎症性と炎症性があり、内的要因や外的要因など様々な原因が複雑に重なって発症します。
• ニキビを悪化させる要因の一つに⑤( (8, ８, 男性ホルモン))の分泌過多があり、皮脂分泌を促進させるため、ニキビの悪化につながります。
• ニキビの第3期と第4期は⑥( (2, ２, 炎症性))のため、サロンでのトリートメントは禁忌となります。

• 爪の異常には、⑦( (6, ６, 巻き爪や陥入爪))があり、先の尖った靴を履く女性に増えていることや、高齢になり、すり足や寝たきりになることが原因で引き起こされます。
※巻き爪予防についてはケアセラピスト/ネイルの章で詳しく学習します。
• 高齢になると感覚鈍麻が発生し、⑧( (7, ７, 低温やけど))などに注意が必要です。
• 皮膚トラブルの原因の一つに、ストレスが大きく関わっています。
  エステティシャンが行う良質な⑨( (5, ５, スキンタッチ))は心身をリラックス状態にし、脳内ではα波が発生しストレスの緩和につながります。
  また⑩( (9, ９, オキシトシン))など脳内物質の発生により、信頼関係の構築が深まります。

• 第一期、第二期等のニキビには肌質や状態によって①( (6, ６, 適切なピーリング))を行います。
• アクネ桿菌、黄色ブドウ球菌がニキビの原因であることが多いため、毛孔の開放(アクネ桿菌は②( (9, ９, 嫌気性))菌)、消毒を行います。
• シミのケアでは紫外線を避け、ビタミン③( (2, ２, C, Ｃ))を毎日摂取することが大切です。
• シミは④( (8, ８, 物理))的刺激、傷跡、ストレス、妊娠などでも発生します。
• たるみには口輪筋、咬筋などの⑤( (1, １, 筋肉トレーニング))も有効です。
• 敏感肌は事前に化粧品のパッチテストを行い、スチームやトリートメントの⑥( (10, １０, 刺激))などに十分注意します。
• 顔面の⑦( (3, ３, 静脈))やリンパの流れは、側頭部に集まり、鎖骨下静脈角で大静脈と合流し⑧( (4, ４, 心臓))に流れ込みます。

• ツヤ、ハリ、弾力が少なく、クマなどのある肌には⑨( (5, ５, 睡眠))、バランスの取れた栄養分の摂取などが大切です。
• スキンケアは肌質、年齢によって施術内容を変え、過度な⑩( (7, ７, ピーリング))などは避けます。